幻影旅団のコルトピ。冨樫義博の大人気マンガ「HUNTER X HUNTER(ハンターハンター)」のキャラクターだ。その能力「ギャラリーフェイク」を俺がもし使えたら何にどう使うか。考察。
コルトピとは
週刊少年ジャンプで絶賛休載中の超人気マンガ「HUNTER X HUNTER(ハンターハンター)」に出てくるキャラクター、それがコルトピだ。敵か味方かでいうと一応「敵」。なにしろ悪の組織「幻影旅団」に属してるので。
「幻影旅団」は要は強盗団なのだが、2つの意味で、ハンターハンターの世界における典型的な<悪>である。
幻影旅団は<悪>①主人公の同胞を皆殺しにした
クラピカの話ね。主人公の一人クラピカは、かつて幻影旅団に同胞たちを皆殺しにされた。(※この漫画には主人公が複数いる。オリラジ中田敦彦「ゴン=クラピカ二重主人公説」)
幻影旅団は<悪> ②「強奪して独占する」のはハンター協会の思想の対極
ハンターハンターというマンガは文字通りハンターと呼ばれる異能力者たちの物語なのだが、世界のハンターたちを束ねるハンター協会(一応、善の組織。主人公たちは皆そこへ属している)が是とするのは、その類まれな異能を活かして「世にも珍しいものを発見し、保全し、公共化する」ことである。
その点、幻影旅団は、ハンターたちにも匹敵する異能を悪用して、公共のものを武力で強奪し、私物化する。ハンターハンターの世界で<善>とされてることの真逆を行うのが幻影旅団なのだ。だから旅団は一番典型的に<悪>の存在だと言えると思います。
んでコルトピ。コルトピ自身は、そんな幻影旅団に属しながら、「いかにも悪役」というふうには描かれてない。ていうか描き切られる前に、旅団内部の内紛で頓死してしまった。
↑死んだコルトピ。その頭蓋。
コルトピの念能力「ギャラリーフェイク」とは
そんなコルトピの念能力……ハンターとか旅団員とかが持っている超常能力のことを「念能力」と言います……は、「ものを複製する」というものである。
「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)!」と唱えながら
①左手でものを触ると
②右手にそれと同じものが出現する
ただし、右手に出現したソレは、いうて偽物(フェイク)なので、
③24時間たつと消える
ただし、マンガでは描かれてないが、24時間の満了を待たなくても、それ以内の時間であれば好きなタイミングでコピーを消せるのかもしれない。この点は俺の考察にとってわりと重要だ。
ちなみに
コルトピという名前は「コピーとる」から来てる
という考察をどっかの考察ブログで見た
【超考察】もし俺が「ギャラリーフェイク」使えたら①困難と無意味
さてここからが本題だ。俺がもしこのコルトピの「ギャラリーフェイク」を使えたら、何にどう使うか。このリアル世界でだ。
「ハンターハンターの世界でもし俺がコルトピだったらどうするか」ではない。あくまで「2021年の日本で、28歳のこの俺がギャラリーフェイクに目覚めたら」ということで考える。
コピーすべきものはそんなにない
部屋を見渡してみる。パソコン、机、椅子、ソファ、ギター、本……「これを複製したい」と思うものは何もない。
これをお読みのあなた、周囲を見回してみてほしい。複製したいもの何かありますか。「24時間のあいだ、これが2つあったらどんなにいいだろう……」と思えるものが。
そうそうないのではないか。
コピーを行うための条件が整わない
本物のコルトピのケースでは(※コルトピはフィクションですが)
①コピーしがいのある高価なものが現に手元に存在し
②コピー能力発動を第三者に目撃されない状況だった
以上の2条件を満たしてないと、コピーする意味がないか、もしくはコピー能力がバレてむしろ不利益をこうむる。たとえば次のような状況を想像してみよう。
1、高級時計店に行って高級時計を出してもらう
2、左手で高級時計を持ったまま「ギャラリーフェイク!」
3、右手に同じ高級時計が出現
……で、そのあとどうするのだ?
左手(本物)を店員にお返しして、右手(コピー)の方を持ち帰る? 持ち帰ってどうするのだ。24時間後には消えてしまう。24時間以内にブランド品買取店で転売でもするか? でもギャランティカード(パチモンでないことの証明)なしに売れるものだろうか。売れたとしても、その偽時計が24時間後に消滅(!)したときに、「昨日のあの客なんだったねん」とザワつかれることになりはすまいか。そういえば買い取りのとき俺は身分証を提示した……。
てか、そもそも高級時計店で、複製の秘儀をバレずに行うにはどうすればよかったのだ? 店員の見ている前でこれ見よがしに増やしてみせるわけにもいくまいが。
コルトピみたいにビルをコピーしても意味ない
実際のコルトピ(※コルトピは架空のキャラであり実際には存在しないのですが!)が念能力「ギャラリーフェイク」を使って行った一番すごいことは、ビルを50棟建て増しすることだった。
だが現実世界(21世紀の日本)でビルだの家だのを複製することは、第一に困難だし、第二に意味がない。
困難というのは、空き地の確保だとか、「うわっビルが増えた!」「あの者、ビルを増やしおったでぇ!」とか大騒ぎされずに(人目につかずに)ことを行うのが困難。
で無意味というのは、たとえば田舎の国道沿いに立つボロいラブホを一棟複製したとして、それが何になる。「ぼくのコピー”円”の役割もはたすから」贋のラブホに誰かが入ったときに「すぐわかる」。だが、わかってどうするのだ。わかったから何だという。パームの千里眼みたいに覗き見できるならまだしも。
そもそもコルトピ、どうやってビルをコピーした?
余談だが、そもそもビル50棟の複製をコルトピはどう実現したのだろう。
このビル群のどれかひとつが本物で、残りは「ギャラリーフェイク」で作ったそのコピーということなわけだが、たしかコピーは①左手に触れたものが②右手に複製されるということだったはず。つまりコルトピの両手の差し渡し以上に離れた場所にコピーは生成できない。では上のコマに見られる、広範囲にビルが立ち並ぶ状況はどうやって作ったのか。
3つ考えられる。
①コルトピはゴム人間である(両手の間隔を無限に伸ばせる)
②コピーしたあと旅団の脳筋キャラが偽ビルを動かした
③コピーからもコピーが作れる
このうち一番自然な想定は③だろう。いちどコピーを作れば、今度は左手でそのコピーに触れることで、右手にコピーのコピーを作れるのだ。そうやって無限にコピーを増やしていける。
余談のはずが、思わぬ知見が得られた。コピーからもコピーが作れる。これぞ幻影余談。
【超考察】もし俺が「ギャラリーフェイク」使えたら②資金力で無双
さて、以上見てきたように使いにくいところもあるギャラリーフェイクだが、ひとつ確実な有効利用の道がある。「お金を増やす」ことだ。
お金は人目につかずにこそっとサッとパパっと増やせるし、「偽のお金」と「本物の物品/サービス」を交換することで、無限に人生を豊かにしていけるはず。
俺氏28歳は社会の最底辺付近の存在だが、それでも銀行口座に100万円は入っている。この100万円を全額おろして万札100枚の札束にして、左手でそれに触れて「ギャラリーフェイク!」と唱えれば、たちまち右手にもう100枚だ。
同じ要領で1億円を積み上げる! ワッハッハ! 1億円の札束↓
……だが、増やしたすべての万札は24時間で消える。1億円も霞と消える。こんな増やし方には意味がない。一度にむやみに大量に増やすのでなく、もう少しスマートなやり方があるだろう。
預金で無双~モノは消えても情報は残る~
こういうのはどうだろう。何も銀行から虎の子の100万円をおろすことはない。手元にあるピラ一枚の万札を、(コルトピが1棟のビルを50棟に増やした要領で)複製して50枚にする。事は自宅で行われた。誰にも見られていない。
で、次には、その50枚を持って、銀行に行くのだ。いや、セブンでもローソンでもいい。用があるのはATMだ。ATMで、自分の銀行口座に、偽の万札50枚をぶちこむ。精巧なコピーということだから、機械は美味しく呑み込むだろう。
24時間後、ギャラリーフェイクの効力が切れ、そのATMから、50枚の万札が消える。あるいはATMから移送されたどこかの場所で。しかし、そのことで俺に何かの嫌疑がかかることなどあろうか? 監視カメラには当然俺の姿が映っているし、口座の名義人はこの俺自身だけれども、「何時何分に何某という利用者が入金した万札50枚が消えた」とまでは特定されないはずだ。紙幣そのものには色も名前もついていないのだから。50万の紛失は、機械の故障ということに片付く。
そうして、物理的存在としての万札50枚は消滅するが、俺の口座への50万の入金記録(情報)は、しっかり残っているのだ……!
このようにして、「ギャラリーフェイク」を利用して、自口座にいくらでも課金していける。
ただ、注意したいのは、あまりに急激に課金すると、銀行だか警察だか国税?だかに怪しまれるので、間をおいて少しずつ入金していく必要がある。
会計で無双~エンドレス消費~
より地味だが、お会計の直前にお金を増やして、贋金の方でお会計を済ませることによって、あらゆる消費行動をタダで行える。
最高級フレンチレストラン「ロブション」で豪遊
たとえば、東京・恵比寿ガーデンプレイスにある最高級フレンチレストラン「ガストロノミー ジョエル・ロブション」を訪れた俺。
そこで俺は、7万円のディナーコースを頼んだ。
よくわからんが、ワインのペアリングとやらも頼んだ。知らんけど、それで10万円? になったとしよう。
めちゃめちゃ美味い最高級フレンチをたらふく食って、うまいワインもがぶがぶ飲んで、いざお会計というときに、テーブル下でこそっとアレを発動する。
ギャラリーフェイク!
テーブル下が人目につくようなら便所……もとい「トワレット」で発動してもいい。とにかく、そうして作った贋の10万円でもってお会計する。
もしかしたら、こういうお店ではカードで支払うのが一般的であって、万札10枚でお会計ってのは悪目立ちし、店員の印象に残ってしまうかもしれない。24時間後に店の金庫から10万円が消えたとき、「そういえばワインがぶがぶ飲んで現金10万円で会計してった変な奴いたな」という話になるかもしれない。
だが、「『24時間後に溶けてなくなる贋金』を使われた!」などという主張は、さすがに客観的に見て頭がおかしい。少なくともそんな妄言を根拠に警察が動きはすまい。10万の損失はそら店としてもイタい。だが結局は、誰か不注意なスタッフが落とした・なくした・見間違えた・数え間違えたということに、話は片付くはずだ。
最高級ソープランド「女帝」で豪遊
「ギャラリーフェイク」の贋金で、東京・吉原の最高級ソープランドで豪遊する。
知らない人のために一応説明しておくと、ソープランドとは、「見ず知らずの若い可愛い女の子と一緒にお風呂に入る」ということをする、大人の遊び場だ。
この「女帝」というお店は120分で8万円だそうだ。1分あたり666円という計算になる。なぁに、案ずるには及ばない。コルトピの「ギャラリーフェイク」で全ては無料だ。
どの娘にするかも、もう決めてしまった。「かれん」ちゃんでいく。
20歳。おっとりした性格、風俗未経験、好きな音楽は「クラシック」(おいおい!)。好きなお酒はビールで、特技は習字だそうだ。「ものすごく敏感で、すぐにあそこがびしょ濡れになっちゃう」らしい。
さらに、「さつき」ちゃんもいかせてもらう。
20歳、学生。専門かな。いや中央大学生だろう。甘えん坊キャラ。「不思議ちゃんとよく言われる」そうだ(困ったな)。好きな音楽「洋楽」好きな酒「ワイン」とかなりあざとめ、だがそれがいい! 「ものすごくご奉仕してくれる」らしい。
お分かりだろうか。二度来店する、という話ではない。同時にいく。俺はかれんちゃんとさつきちゃん、同時に2人いく。「二輪」と呼ばれる贅沢プレイだ。
ともに20歳の美女二人による二重ご奉仕、2時間の極楽。もし実物が写真の通りだとすれば、左をメインに楽しみつつ、右は耳舐め・マシュマロ圧迫などサポートをお願いしたい。
これにより総額は16万円に跳ね上がる。大丈夫、俺、コルトピのあの技使えるもん……
ギャラリーフェイク!
日々の実践:フェイク金を使ってリアル金を増やす
最高級フレンチとか最高級ソープとか、そういう思い切った贅沢でなくても、日々のお会計のたびにちょこちょこギャラリーフェイク!すればいい。
たとえば、東京・神保町のカレーの名店「ボンディ」で1500円のカレー食った。
そのお会計で……
ギャラリーフェイク!
また、小腹すいたんでローソンでプリンロールケーキ買った。
そのお会計で……
ギャラリーフェイク!
帰りの電車の切符買う。
券売機前で……
ギャラリーフェイク!
これら細々した支払いを、その都度ギャラリーフェイクで増やした贋万札で行えば、お釣りとして大量のリアル紙幣・硬貨が手に入る。フェイクの1万円でリアルなサービスを受け、しかもその結果として手元にリアル現金が溜まっていくという……リアル悪魔の所業。
小括:働かないで豪遊する人生
一旦ここまでのところをまとめよう。
漫画「HUNTER X HUNTER(ハンターハンター)」のコルトピの念能力「ギャラリーフェイク」を、現代この日本の俺が使えるようになったら、どう使うか。
・モノはコピーしない。
・金を増やす。
究極、モノは増やしても仕方ないと思う。どうせ24時間で消えちゃうなら。モノは永続してこそ価値がある。
その点、お金はいい。フェイクのお金も24時間以内に使えばリアルなサービスそしてモノを手に入れられる。また、万札は言うて物質としてはただの紙きれなので、増やすときに目立たないし、消失したときも怪異感が少ない。
増やした(フェイクの)お金によって、次の3通りの仕方で人生を豊かにできる。
①預金して残高を増やす
②豪遊する
③お釣りの形で現金を得る
①ATMから自口座に入金して残高を増やしていける。また、②いくら使っても懐が痛まない贋金であればこそ、普通ならやろうとも思わないような豪遊ができる(高級ソープ2輪など)。さらに、③細かい支払いをその都度フェイク1万円札で行うことで、「お釣り」の形でリアル紙幣・硬貨がどんどん手元に溜まっていく。
また、これらのことから、重要な帰結がある。
・一生働らかなくていい。
・人生を遊んで暮らす。
ギャラリーフェイクによって、俺はパンのための労働から解放される。「働かないのに豪遊し、しかも資産を増やしていく」稀有な人間。
ギャラリーフェイクを使える俺にとっては、この世のすべては「完全無料」だ。何かの対価にお金を払うということから、地球上唯一、完全に免除された存在。
俺の模範的一日は次のように過ぎる。
時刻 | 項目 | 請求額 | 出費 |
11:00 | 箱根「強羅花壇」チェックアウト | 23万3500円 | 0円 |
11:00 | 強羅→小田原 タクシー | 5640円 | 0円 |
11:30 | 小田原→品川 新幹線グリーン車 | 4400円 | 0円 |
細かい移動は割愛して、
時刻 | 項目 | 請求額 | 出費 |
13:00 | 表参道「うかい亭」ステーキランチ | 1万円3200円 | 0円 |
14:00 | 表参道メンズエステ「ハイグランデ」90分 | 2万円 | 0円 |
15:30 | マンガ5冊購入 | 3000円 | 0円 |
16:00 | ザ・リッツ・カールトン東京チェックイン | 5万5400円 | 0円 |
18:30 | 高級フレンチ「L’Effervescence」ディナー | 5万3000円 | 0円 |
21:00 | 高級デリヘル「ラ・トゥール東京」120分 | 9万3000円 | 0円 |
このように、一日のすべての時間は美食、散歩、漫画、および女体との硬軟の接触(ソフトな接触=リラクゼーションオイルマッサージ、ハードな接触=♡♡♡)に捧げられる。
表参道での豪遊の詳細はこちらの記事にまとめた。↓↓
単にすべての項目につき実質的な出費が0円であるばかりか、むしろ会計のたびに偽の万札からのお釣りとして数千円の現金が手に入る。つまり俺はこの日、これだけの豪遊を(無料で)しながら、逆に合計数万円の現金を「稼いだ」のだ。
コルトピの「ギャラリーフェイク」によって俺はこういう生活に入る。ありがとう冨樫先生……!
【超考察】もし俺が「ギャラリーフェイク」使えたら③モノを増やして遊ぶ
中間的な結論としては、①モノなんか増やしたってしかたない②それよりはカネを増やすべき、という話だった。
でも、せっかく汎用性がありそうな「ギャラリーフェイク」の使い道が「万札コピー」一択だというのも、寂しい話。もう少し知恵を絞ってみたい。
ギャラリーフェイクをお金以外のモノに使って、何ができるか。
悪い例:yogibo、ブランド衣料
yogibo(ヨギボー)て知ってますか。「人をダメにするソファ」と言われる。
こいつをひとつだけ買って家に置いておいて、「今日はダメになりたいなー」と思った日は、ギャラリーフェイクで50個に増やして床に敷き詰める。
あるいは、アパレルショップの試着室でギャラリーフェイクする。
試着室なら、人目につかない・監視カメラもない環境で、ゆうゆうと高価な洋服をコピーし、本物とすり替えることができる。コピーの方を店員に返却し、本物は鞄に入れて持ち帰ればよい。
こういうことは、遊びで一度やってもいい。でも、なんというか、本質的なことではない。yogiboもブランド衣料も結局は(フェイクの)お金で買えてしまうものだ。
日用品のコピーで「時間が買える」
ギャラリーフェイクでモノを増やすという場合、本当に増やすべきは、ブランド品とかyogiboとか中途半端に高価なものでなくて、むしろ生活を支える基礎的な物品なのではないか。
たとえば、皿、お箸、炊飯器の内釜。
あるいは、靴下とかパンツとか、アンダーウェア。
たとえば、調理や食事の前に、調理器具・皿やお椀など一式を複製し、その複製したフェイクの方を使って調理・食事を行う。そうすれば、使用後に洗う手間と時間が省ける。
あるいは、外出の際は、新品ないしは洗い立ての靴下・パンツ・Tシャツをコピーし、そのコピーした偽物の方を着ていく。いや、インナーだけでなく、靴も上着も、汚れる可能性のあるすべてのもの……けっきょくは上から下まで全身フェイク品を着用して出かけていく。これによって、洗濯・クリーニングの手間と時間が一掃される。
つまりはこういうことだ……
ギャラリーフェイクによって、人生の可処分時間を増やせる!
皿洗いや洗濯など、「原状回復」のために使う人生の時間が、まるまるうく。これこそはモノの複製から得られる本質的な利得だ。
なお、衣料の複製は、とくに「旅行」において真価を発揮する。おそらく湯水のように金を使える「ギャラリーフェイク」覚醒後の俺は、移動の多い人生を送るだろう。海外旅行にもガンガン出かける。そのときに、インナーが複製できると強いぞ。
・替えの下着を何枚も持っていったりすることなく
・現地で追加購入したりクリーニングしたりすることなく
・常に清潔・快適なインナーを着ていられる
必要なのはただリュックサックの中に新品の肌着・パンツ・靴下を一式(のみ)入れておくことだけだ。それを毎朝コピーして、コピーした方を着用する。それだけ。
他人の鞄をコピーして秘密を盗み見る
ギャラリーフェイクによって通常では不可能な体験を得ることもできる。
先に言っておくが、俺が今から言うことは反社会的であり犯罪を助長するものではない。なぜなら「ギャラリーフェイク」はフィクションであり、現実には下記のようなことは実行不可能だからだ。
たとえば満員電車に乗る。目の前に若い女がおり、そいつが小ぶりなカバンを提げている。そのカバンにそれとなく左手で触れ、一方で右手を自分の大きめのショルダーバックに突っ込み、発動する。
ギャラリーフェイク!
するとアアラ不思議、女のカバンが、その全内容物とともに、俺のショルダーバッグの中にすっかり複製されたではないか。女は何も気づかない。周囲の乗客も特に不信は抱かない。
あとはその他人のカバンのコピーを自宅に持って帰ってゆっくり物色するだけだ。カバンの中身の抜き打ちチェックというわけ。定期や名刺で氏名・学校・勤め先・最寄り駅など分かってしまうし、手帳を見れば生活と性格のおおよそが知れる。リップでフェイク間接キス! 財布とその全内容もコピーされてる筈なので、偽の現金とポイントカードで、女の常連店で昼飯を食ってもいい。(そこで本人と鉢合わせしたら素敵だ)
家の鍵さえ手に入る。ということは……条件がそろえば、さらに一歩踏み込んだことができる。
高円寺あたりのセキュリティ貧弱なアパートに独居してる女の、住所と部屋番号が分かり、鍵さえ手に入ってしまえば……。おまけに手帳によって生活パターンがわかっているし、氏名その他の基礎的な個人情報も把握できているから大家や隣人に誰何されたときも強い(あ、私、308号室の市沼紗耶香の兄です。妹がお世話になってますー)。
「入ってどうする」?
知らん女の自宅に不法侵入して何をするって、まぁ基本的には、単に見て楽しむとか、匂いをかぐとか、女の布団にくるまれて一人よがるとか、戦利品として「ある種の布」を一枚頂戴するとか、その程度のことだ。あまり派手にやるとさすがに警察沙汰は必至だから、怪しまれてもギリ通報には至らない線で楽しむさ。
このようにして……
ギャラリーフェイクによって、認識と体験を拡張できる!
ギャラリーフェイクによって、ふつうなら見ることができないものを見、知ることができないことを知り、実行不可能なことを低リスクで実行する。
世界の薄皮をめくり、個人の私生活の神秘に触れる。これこそは大金を積んでも体験できないようなこと。ギャラリーフェイクならでは叶えられないこと。
ありがとうコルトピ、ありがとう冨樫義博、俺に「ギャラリーフェイク」を授けてくれて……!
【超考察】もし俺が「ギャラリーフェイク」使えたら④バッドエンド
現実世界におけるギャラリーフェイクの使い手は、必ずしも幸福な末路を辿らない。
この能力は、人に知られたら終わりである。
贋金使いに報いの日が来る。
バッドエンドA:公権力に追われる
日本津々浦々で起きる、万札の不可解な消失。いつか「消える一万円札」の都市伝説が囁かれ始める。
とりわけATMから十数枚~数十枚の万札が一度に消えるということが繰り返し発生するとなると、これは銀行・設置店舗・ATM機械メーカーにとって由々しき事態。信頼性に対する重大な挑戦だ。原因究明に本腰が入れられる。
やがて、万札紛失に先立つ24時間に、何某という口座名義人(俺)の入金が必ず行われており、しかも入金額と紛失額が必ず同額である、という事実が突き止められる。これによって即座にどうということもできかねるだろうが、秘密裡に俺に対する調査が始まる。
するとどうなるか。尾行調査員はすぐに目を丸くするはずだ。仕事もしてない、確定申告もしてないこの男が、名だたる有名レストランで食事し、最高級ホテルを転々とし、夜な夜な吉原で豪遊している。羨まし……もとい怪しい、こいつは何かある!
そこからは簡単だ。俺が使用したことが監視カメラの映像等で確実に立証し得る万札(物理的存在としての)が、ある瞬間に文字通り消滅する様子、これが動画に撮られる。あるいは俺が支払いに使った10枚の万札全てに同一のシリアルナンバーが入っていることが写真に収められる。「にわかには信じがたいが、事実だと認めざるを得ない」。超能力を用いて日本銀行券を違法に複製・使用した罪で御用。入念な調査と自供をもとに俺が過去に使った贋金の総額が推計され、ついに俺は、フェイクのすべてをリアルのお金で賠償することになる。バッドエンド・・。
しかも、このような恐るべき超能力を有する人間は、刑期を終えても賠償を完了しても、その後もずっと生涯にわたり、あらゆる経済活動・消費行動を禁止されるだろう。
かくして「何かの対価にお金を払うということから、地球上唯一、完全に免除された存在」は、
「何かの対価にお金を払うということを、地球上唯一、完全に禁止された存在」になった。クッ
バッドエンドB:マフィアに奴隷化される
俺の念能力を、一般には明かさないものの、一部の人にだけ内密に教えて、それでお金を稼げるのではないか……とも考えてみた。
たとえば建設現場で大きめのクレーン車を一台リースするのに1日15万円がかかる。必要なのはクレーン車三台で、だから都合リース料金は45万となるべきところ、俺の力で一台を三台に増やせる。ういた30万の9割は俺に寄越せ。1割はあんたらがトクをしとけ。——このように建設会社のトップに自分を売り込む。(こうして俺は1日わずか1分間の労働で27万円の収入を得る)
でも、人の口に戸は立てられないものだ。一人か二人だけの秘密のはずが、いつの間にか俺の噂は意図しない範囲にまで広がってしまい、ついにその筋の人らの耳に触れる。
そこからは急転直下だ。俺は拉致られる。当時一地方の弱小組織に過ぎなかったその団体が急に勢力を伸ばし始める。高額の高性能火砲を一式入手したかと思えば、その次の瞬間には一式が五十倍に増殖しており、圧倒的な火力をもって近隣の敵対勢力を蹂躙する。「なんであの組はあんなにすごい兵器を持ってるんだ!?」「あの組織の強さの秘密は何!?……」
BOSSだけが立ち入ることを許された本部の地下牢で、四肢を鎖に繋がれ、半ばヤク漬けにされた俺が、ギャグボールから涎をしたたらせている。
~BAD END~
総括
以上、コルトピの「ギャラリーフェイク」をリアル世界で使えたら、という考察をお届けした。
総合的に評価して、コルトピの「ギャラリーフェイク」の有用度は、★★★☆☆(星三つ)てとこだ。
お金を増やせる。洗濯や皿洗いといった生活上の雑事から解放される。こういった利得がある。
でも、24時間でコピーが消えるという制約により、わりと地味な使い方しかできない。バレるリスクも常にある。そして、バレたら即、人生終了と思った方がいい。
尻尾をつかまれないためには次のことに気をつけたい。
・一度行った店には二度行かない
・もしくは、相当期間をあけて再訪する
・もしくは、再訪時はリアル現金で支払う
・日本中を移動し続ける
・海外にも出て移動し続ける
改めて気になるのは、「コピーが24時間で消える」というのは、24時間より多くも「少なくも」できないということなのか、それとも、24時間以内であれば術者の好きなタイミングでコピーを消せるのか、という点だ。
もし都合のいいタイミングで消せるのであれば、支払いに使った万札は、一律に「午前3時」に消すことにしたい。およそ人が寝ている、寝ていなくてもボケているような時間帯だ。この時間にならワンチャン消失のまさにその瞬間が目撃されてもギリセーフな気がする。
もしコピーがきっかり24時間ジャストでしか消えてくれないなら……仕方ない、そもそも複製行為を午前3時に行うしかない。
アラームに目を覚まされて、枕元の1万円札(俺のすべての豪奢の基礎となる、たった一枚のピン札)を、朝の3時に100枚に増やす。これが俺の日課になる。
~超考察:「HUNTER X HUNTER(ハンターハンター)」コルトピの念能力「ギャラリーフェイク」をもし俺が使えたら、完~
この「異能妄想」シリーズでは、他にも
・もし俺がデスノート手に入れたらどう使う
・もし俺がプラチナエンドの「赤い矢」使えたらどう使う
・もし俺が神龍に3つの願いをかけられるなら何を願う
・もし俺が時間停止できたら何をする
・もし俺がタイムリープできたら何をする
・もし俺が透明人間になったら何をする
など考えてみたい。乞うご期待。